3. ぐらぐら

映画を見ている時、主人公が自分にとって何も特にならないのに「正しいことがしたいから」と言って何かをしようとする時が一番好きだ。綺麗事でも、都合が良くても、正しいことをしようとしている人はかっこいいと感じてしまう。

一方で、ある有名人が不倫をしていた時に、「最低だ」という人たちがいる。別に不倫がいいとか悪いとかそういうことではない。ただ、「不倫はダメだ」という正しさを盾に、自分はあなたよりも偉いですよ、正しいですよという態度が見えて、違和感を感じてしまう。正しさを相手よりも優位に立つために使っているだけに思える。もしかしたら、「不倫をするなんて最低だ」とコメントをしたAさんは、飲み会で上司の「不倫ぐらいしないとやっていけない」という言葉に頷いているかもしれない。人を批判するための正しさになんの価値があるのだろう。たとえ圧倒的に立場が悪くても、自分の信念となる正しさにこそ価値があるのではないか。一貫性が何のは格好悪い。

とは言いながらも、こうやって書いている時点で、僕はある特定の集団を批判することになる。また、「正しさ」がぐらぐら、と崩れ始める。