2. 隠せ、隠せ

久しく会う友人や、新しく会う人と話していると、自尊心がニョキニョキと育ち出す。目の前にいる人に、自分の価値を伝えるべくどうにかしようとしている自分に気づく。あからさまに言っては偉そうに聞こえる。そうだ、この話をすればそっからこのトピックに飛んで、自分のことが話せるぞ。そういった具合だ。そして、あとで一人になった時に、また自慢をしてしまった、と後悔の念に追われる。マゼラン、コロンブスもびっくりの、大航海時代ならぬ、大後悔時代がやって来る。

おそらく、自慢を聞かされた人は、鼻くそが飛んで来るぐらいの迷惑を被り、ただ顔には笑顔を貼り付けて、はいはい、すごいねーーーーーーと返事をするのだろう。自分のちっぽけな自尊心を満たすために、僕は人に迷惑をかけるのだ。僕は〇〇で賞をとったりだとか、さりげなく英語を使って見たりだとか。ああ、くだらない。

例えば、英語が僕よりもできないけど、そこそこはできるという人がいたとして、その人が英語をみんなの前で披露したとしたら、僕の自尊心はとどまることを知らずに成長するだろう。はい、皆さん。僕の方が英語ができますよ!と。それを見せられている周りはどう反応すればいいのだろう。道を歩いていると、求めてもいないのにストリートミュージシャンに曲を歌われ、さらに他のストリートミュージシャンに自分の曲の方がいいとばかりにどや顔でもう一曲聞かされるようなものだ。自尊心は、満たす方の犠牲によって満たされる。

しかし、自尊心はゴキブリのごとくヒョンと現れる。その度に僕は汚いものを見せてはいけないと隠そうと努力し、結局は隠しきれずにいるのだ。恥ずかしい。